11月3日は
“いいレザーの日(1103イイレザー)”
今日は革好きの方に知っていただきたい
革の豆知識をお伝えします。
皮革の歴史
革製品の歴史は古く、旧石器時代まで遡ります。
寒さを防ぐため私たちの祖先は自分たちが食べた動物の革を加工し衣服として活用していました。
その時に施した
「動物の皮膚をはいだ状態である“皮”」から、
「毛を取り除き製品として使用できる状態の“革”」
への加工が今現在の“鞣し”技術へとつながっています。
タンニン鞣しとクロム鞣し
“革”を“柔らかく”すると書く「鞣し(なめし)」。
そのままの状態だと、腐敗し硬化してしまう皮を鞣し剤を用い劣化しにくく、素材として使いやすい柔らかさを出すために加工する技術のことです。
この鞣しは大きく分類すると「タンニン鞣し」と「クロム鞣し」の二種類に分かれます。
・タンニン鞣し
サードでよく使う革はタンニン鞣しレザーです。
タンニンとは植物の樹皮などに含まれる渋み成分のこと。
私たちが緑茶やワインを飲んだ時に「渋い」と感じる成分がタンニンです。
この成分を抽出して作った溶液に革を浸けこみ時間をかけ芯までじっくり鞣していくので革への負担が少ないという特徴があります。
しかし30以上の工程を1ヵ月以上かけて施していくため、コストも手間もかかる鞣し方法となります。
そうして出来上がった革は、堅くハリがあり使い込むほどに艶が増し、革特有の魅力を十分に詰めこんだ仕上がりとなります。
・クロム鞣し
クロム鞣しとは塩基性硫酸クロムと呼ばれる化学薬品を使用した鞣し方法です。
サードでは裏地として使用する薄い革がクロム鞣しレザーです。
タンニン鞣しの課題でもある、長い日数と手間がかかる加工方法を改善するために生まれた鞣し方法です。
タンニン鞣しと比べ時間がかからず大量生産をすることが可能になったためコストが下がり、より広く世界に普及できるようになりました。
現在では革の生産量の80%がクロム鞣しで作られていると言われています。
特徴としては、柔軟性に富み、発色が美しく、水や傷にも強いという点があります。
サードがタンニン鞣しレザーを使用する理由
それぞれに良さがあり、その素材の特徴を活かして革製品は作られています。
サードがタンニン鞣しレザーを使用する理由はお客様と一緒に革を育てる楽しみを味わいたいからです。
手間をかけてケアをした革は、使うほどに味わいが増し、艶を帯びた姿は唯一無二の美しさがあります。
使い込んだ先の魅力を実感できる革だからこそ、サードがタンニン鞣しレザーを使用し続ける理由の一つです。
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11月イベント情報
岡山県笠岡市にある「海の校舎」で開催されるマルシェ。
飲食や、ワークショップを含む52の出店者が集う見どころが盛りだくさんなイベントです。
レザースタジオサードは5日(土)にイベント限定製品、ワークショップを用意して出店予定です。
ぜひ遊びにいらしてください。